うつ状態が気になるときの相談先は、基本的には精神科です。普段受診している医師や職場の産業医にまず相談して紹介を受けるのがいいでしょう。
うつという体験は、本人はつらく苦しいのに、周囲にはなかなかわかってもらえないものです。ですから、気になることがあるときには、なやひとりで悩まずに、早めに専門医に相談してみてください。
相談した結果、とくに精神的な問題というほどのことではないとわかればひとまず安心できますし、話すだけで少し落ち着くということもあります。
気分が沈んで持ち直さない、まるで気力がわかないなど、気になる状態が2週間以上続いたり、日を追ってつらさが増すようなときには、医療機関への相談を考えてほしいと思います。また、とてもつらかったり、いても立ってもいられないような気持ちがあったり、職場で仕事が手につかず歩きまわっている、家で食事中もぶ足踏みをしている、というような状態のときは、2週間といわずに、すぐに精神科医を受診してください。
うつ状態など精神的な問題の相談に応じるのは、基本的には精神科です。精神神経科、神経精神科、と考えていいえしょう。
また、神経科、メンタルクリニックなども同じ心療内科でもうつ状態の相談にのってもらえます。ただし、よく似た名称で神経内科というものもありますが、これは脳硬塞などの血管障害や神経の障害を専門とする診療科です。
次に、そういう医療機関をどうやって探すかです。本やインターネットなどで自分で探すのもよいのですが、ひとつおすすめしたいのは、信頼できる人に紹介してもらうという方法です。ふだんからかかっている医師があれば、まずそこを受診してみましょう。内科医でもある程度は精神的な問題に対応できますし、薬を出すこともできます。
相談のうえ、専門医を紹介してもらうこともできます。あなたの職場に産業医がいれば、そこに相談してみてもよいでしょう。地域の保健所を活用するという方法もあります。保健師や精神保健福祉相談員などが精神面の健康相談にあたっていて、専門の医療機関を紹介してもらうこともできます。
医療関係の知識や情報をもっていそうな先輩、友人、親戚などに尋ねてみるのもよいかもしれません。いずれにしても、自分だけで抱え込まずに、手がかりになりそうな人に相談してみるのがよいと思います。
精神科と心療内科について
精神科や神経科は、精神疾患を専門に扱う診療科で、「うつ病」も専門分野のひとつです。方、心療内科は、心身症(身体疾患のなかでその発症や経過に精神的ストレスが関与している病態) を専門とします。しかし、軽症うつ病摂食障害などの治療にもあたっています。
コメント