京都にある高雄病院は、糖質制限食による糖尿病の治療食がとても有名です、ここには糖尿病の患者さんが多数いらっしゃいます。

診察の時「お酒は蒸留酒なら飲んでいいですよ」というと多くの人が、「え、本当ですかけ?」と身をのり出されます。

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糖尿病は「カロリー制限食をして禁酒」が従来の常識。蒸留酒という制限はあるにしても、お酒が飲めることがうれしいようです。

お酒好きの人にとっては、楯貿制限食は大きな魅力だと思います。アルコールは「エンプティ・カロリー」と呼ばれます。どういう意味かといえば、アルコールのカロリーは空っぽ(エンプティ) で、肥満につながったり血糖値を上げたりするものではないのです。

問題は、そのアルコールに何が入っているかです。糖質オフ健康法で醸造酒がダメというのは、糖質含有量が多いからです。

原料に糖質の多い穀物や果物を使って発酵させるため、もともとあった糖質がお酒のなかに残ってしまうわけですね。蒸留酒の場合は発酵させた醸造酒を蒸留してつくります。そのため糖質はきれいになくなるのです。

したがってイモや麦、米といった穀物を原料としていても、糖質オフになっているわけです。醸造酒で例外として飲んでいいのは、辛口ワインです。

赤でも自でも糖質が少なく、安心して飲んでいただいてけっこうです。甘口ワインは糖質が多いので気をつけましょ、つ。蒸留酒はカクテルにして飲む場合もあります。

その時はジュース類で割るのはよくありません。飲むのなら、ドライマティーニのようなジンと辛口ワインを使うカクテルなどを選ぶようにしましょう。

カクテルも種類が多いので、ドライマティーニのように安心できる組み合わせのものはきっと見つかるはずです。自分なりのカクテルレシピを考えてみるのも、楽しいかもしれません。

糖尿病の人はアルコールを飲むなら「泡盛」

調味料に関しては、塩・しよう油・マヨネーズは使っていただいてけっこうです。ただしマヨネーズは砂糖を使っていないものを選んでください。

目安として、低脂肪マヨネーズには砂糖が使われている可能性があります。ソースやケチャップは砂糖が大量に使用されていることが多いので、基本的にNGとなります。

使うとしても、ごく控えめにしましょう。みりんは日本酒と同じように醸造しているので、糖質が多くなっています。また、味噌は白味噌以外ならOKです。

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「ソースやケチャップが使えないのは不便...」という人もきっと多いと思います。しかし最近は、糖質オフのソースやケチャップも出てきました。

糖質オフのお好み焼きという商品も出ています。糖質オフケチャップは、糖質量が100グラムにつき約5.6グラム。一般的なケチャップの糖質量は約25グラムということを考えると、いかに少ないかがわかりますね。

また糖質オフのウスターソースは野菜のうまみだけを抽出したもので、100グラムあたりの糖質量はわずか約5 グラムです。徹底的にやるのならこんなところにも注意したいところです。

このほかにも、糖質オフのポン酢や青ジソドレッシングなども出ています。ポン酢は和食だけではなく、サラダやステーキにも使えますし、ドレッシング以外につけダレとして活用できます。あっさりしているので、肉や魚に使うとおいしく食べられます。

これらの調味料を活用すれば、糖質制限食のレパートリーもグッと広がるというもの。料理も食事もさらに楽しくなります。また、こうした糖質オフの調味料を多くの人が利用するようになれば、関連商品はさらにたくさん出てくると思います。

そうなると、糖質制限食もバリエーションの広がりを見せるようになるのはいうまでもありません。みなさんにはぜひ積極的に使ってほしいところです。

糖質オフのケチャップ
糖質オフのソース

汁ものは野菜やキノコ、海藻類を具として使えるほか、肉や魚を入れてもおいしくいただけます。

具だくさんの汁ものをじょうずに活用すれば、食卓も楽しくなってきます。汁ものは数多くのレシピがあり、味噌汁ひとつとっても多彩なバリエーションが広がっていきます。満腹感をうながすには、具だくさんにするのが最も簡単。大いに活用しましょう。同じ意味では鍋も重宝します。

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寄せ鍋や海鮮鍋、湯豆腐、豚しゃぶなどいろいろと楽しめるのがいいですね。ただし、鍋のあとの仕上げに雑炊というのはNGです。ただし市販のカレールウには小麦粉が3割も入っているので、気をつけてください。

レトルトカレーでも糖質が比較的多く、1人分で約20〜30グラムの糖質が含まれています。さらにカレーの異材であるジャガイモやニンジンなどの根葉頼も糖質が多い野菜ですので、市販のルウを使うと全体的に糖質の多い食事になってしまうことが多いのです。

もしカレーが食べたい場合は、本格的なカレー粉を使って根菜類を使わずに自分でつくることをオススメします。

シチューに関しても同様のことがいえます。シチューも市販のルウを使わずに、生クリームなどを使って自分でつくれば大丈夫。糖質制限食を続けている人のなかには、そこから本格的なスパイスに目覚めて料理を楽しめます。

生クリームやヨーグルトは活用できます。

おかずをボリュームアップしてくれる食品としては、チーズと卵も頼もしい存在です。チーズは乳製品ですが、牛乳に比べると糖質量がグッと減ります。間食にもオススメです。

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チーズでボリュームアップの例として、「鶏肉のチーズ焼き」をご紹介しましょう。鶏のもも肉に焼酎・しよう油・カロリーゼロの甘味料で下味をつけます。このもも肉を20 0度のオーブンで10分ほど焼きます。

そのあとスライスチーズをのせて、さらに1分。溶いた卵黄を塗って余熱で乾かせばできあがりです。鶏肉は淡白な味わいですが、このようにチーズをのせると濃厚な味になります。そのぶん満足度も大きくなってきます。

卵は多くの料理に使える優れた食材。「完全栄養食品」と呼ばれることからもわかるように、たんぱく質やビタミン、鉄分、カルシウムなどを豊富に含みます。

鶏卵は消化吸収に優れた完全栄養食品

食物繊維以外の栄養素はまんべんなくそろい、糖質にしても1個あたりわずか0.2グラムしか含みません。

たとえば豚汁に卵をプラスすると、かなりボリュームアップになります。豚汁をつくったら、最後に卵を割り入れてふたをします。そのまま半熟状になるまで待つだけなので、簡単にできます。

また、卵の甘しょう油漬けをつくっておくと便利です。カラをむいたゆで卵を、しょう油とカロリーゼロの甘味料とともに食品用ポリ袋に入れて2〜3時間おくだけ。そのまま食べてもいいですし、輪切りにして焼きシイタケを添えれば、お酒のつまみになります。この甘しょう油漬けは冷蔵庫で4~5日は保存可能です。

チーズと卵そのものを組み合わせるのもありですね。目玉焼きにスライスチーズをのせるだけで、簡単にボリュームアップができます。

天ぶらやフライ、唐揚げといった揚げものは、糖質を含む小麦粉や片栗粉、パン粉などを衣に使います。

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そのため衣ものを食べる際には、1~2個そのまま食べた後、残りは、衣を半分とるように工夫しなければいけません。しかし、衣をはがした天ぶらやフライを食べるというのは、どこかさびしいものがあるかもしれません。そういう時は、おからパウダーや大豆粉で衣をつくることにしましょう。鶏肉や豚肉の唐揚げには小麦粉や片栗粉をまぶしますが、これはおからパウダーで代用。

おからパウダーや大豆粉をパン粉代わりに使う時は、溶き卵と粉を混ぜてみたり、粉と卵液を交互につけて衣にすると、よりボリュームのあるフライに変身します。

大豆は糖質制限食で使うことの多いパターやオリーブオイルとの相性もバックン。糖質オフ健康法を行なう人にとって必須アイテムといっていいでしょう。なお、大豆に含まれている「大豆イソフラボン」は最近の研究で更年期障害の治療や予防に棚も役立つことがわかったそうです。奥さんにもぜひ教えてあげてください。

牛乳はヘルシーな飲みものというイメージがありますが、じつは糖質を含みます。一般的な牛乳で100グラムあたりの糖質量は4.8グラム。低脂肪乳となると5.5グラムにアップします。

牛乳はだいたいコップ1杯(200cc)飲みますから、10グラム近くの糖質をとることになります。

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そのいっぼうで牛乳は良質なたんばく質や脂質、カルシウムを含んでいます。その意味においてはヘルシーなイメージもあながち間違ってはいません。「栄養はあっても糖質が気になってしまう...」と、糖質オフ健康法の実践者にとっては悩ましい存在ですが、少量にとどめるならOKです。

さらに簡単な解決法があります。それはプレーンヨーグルトや生クリームなどの乳製品を使うことです。これらを使えば、牛乳を料理に使う場合よりも糖質が少なくなります。

たとえば、生クリームなら100グラムあたりの糖質は3.1グラムです。プレーンヨーグルトは100 グラムにつき4.9グラムと多くなるのですが、使用量が少なくて済むという利点があります。

具体的な料理を紹介してみましょう。仕上げに生クリームを使う「鶏肉のおから入り豆乳シチュー」。これは鶏肉のクリームシチューを、無調整豆乳で代用したもの。通常は小麦粉と牛乳、パター でホワイトソースをつくりますが、糖質が高すぎるので豆乳ソースにしました。

仕上げに生クリームを使うのは、そのほうが味にコクが出て、よりおいしくなるからです。

プレーンヨーグルトを料理に使う場合は、ヨーグルトソースにするといろいろ応用できます。つくり方も簡単です。材料はプレーンヨーグルト50グラム、おろしニンニク3グラム、エクストラヴァージンオリーブオイル6グラム、塩1 グラム。これらを混ぜれば、香りが印象的なソースのできあがりです。ポークソテーやチキングリル、魚のムニエル、ハンバーグなどにも使えます。

おかずをボリュームアップする方法のひとつに、魚の缶詰をプラスするというものがあります。

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サケ缶やツナ缶など、そのまま使えて手間いらず。活用しない手はありません。たとえば「サケ缶入り鶏ミートボールのクリーム煮」。鶏ミートボールのクリーム煮自体、おいしくいただける料理です。そこにサケ缶の中身をまるごとのせるだけでかなりのボリュームアップになりますし、カルシウムもより多くとることができます。

ツナ缶を使えば、ツナソースをつくることができますね。ソースは生クリームとマヨネーズ、塩少々を合わせ、ツナと混ぜるだけで簡単につくれます。ロールキャベツなどにかけるとおいしいですよ。

同じくツナ缶を使った「ニラのツナ和え」も好評です。3 センチくらいに切ったニラをサッとゆでてツナと混ぜます。器に盛ったら、しよう油とカツオ節で味つけ。ちょっとしたつまみにもなりますよ。

こちらはボリュームアップというよりも品数アップですね。魚の缶詰はじつに種類が多く、サケやマグロ、カツオ、イワシ、サンマ、サバなど主要な魚はだいたい缶詰になっています。

水煮や油漬け、味付き、焼き物、蒲焼きとバリエーションも豊富です。ただ、蒲焼きなどは甘いタレを使っているので要注意。

オススメは、味のついていない水煮と油漬けです。からだにいいアブラとして、EPA( エイコサペンタエン酸)とDHA (ドコサヘキサエン酸)を紹介しました。

これらは魚に多く含まれていますが、缶詰になったとしても失われることはありません。効率よく摂取するには、むしろ缶詰のほうがいいといえるでしょう。また、缶詰はカルシウムをスムーズに吸収できます。加工の過程で骨までやわら憫かくなっているので、まるごと食べられるからです。

糖質制限食がガン細胞をやっつける? PET検査は糖質を使ったガン検査 | ガンの予防対策と増殖抑制作用を高める
https://malignant-tumor.com/archives/710

藻類はビタミンやミネラルを多く含んでいるので、栄養バランスの面でも重宝する食材といえるでしょう。

とくにワカメはカルシウムやマグネシウム、ビタミンB2、ビタミンAなどのミネラル成分も豊富なので、積極的に使いたいですね。

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カットワカメは100グラム中に炭水化物41.8グラム、そのうち食物繊維が35.6 グラムです。

しかし、糖質=炭水化物1食物繊維なので、糖質は100グラム中に6.2グラム。市販のカットワカメの小さい袋(約16グラム) ならば、糖質は0.9 92 グラムになるので、糖質オフ的には大丈夫な食材です。

むしろ食物繊維が豊富なので、腸内環境を整える働きもあります。近年ワカメを原料にした「ワカメ麺」という商品があるので、麺類が好曹な人にはオススメです。

また糸寒天も食物繊維がたっぷり含まれ、満腹感をうながす効果があるので、食事にボリュームを出したい時に便利です。

ちなみに寒天の成分は、寒天100グラム中に炭水化物1.5 グラム、食物繊維1.5グラムですので、寒天の炭水化物はすべて食物繊維になります。

よって血糖値は上昇しないので、安心です。ところが海藻のなかでも、昆布は糖質オフの観点から見ると要注意です。

素干しの昆布100グラム中には、炭水化物5.7グラム、食物繊維24.9グラムです。じっに30.8グラムの糖質が含まれています。

海藻のなかで昆布だけは、明らかな高糖質食品なのです。以前、たまに昆布ダイエットをしている方でやせない人がいますので注意です。

昆布おそるべしですね。ちなみに昆布だしは、ほとんど糖質を含みません。穀物を原料にしている玄米茶やそば茶もほぼカロリーゼロなので、同じことです。ただし、昆布だしをとったあとの昆布を食べるのは避けましょう。

昆布についてはこちら。

糖質制限食では1回の食事につき、摂取する塘貿を20グラム以内と設定しています。これは糖尿病患者を対象とした数値ですから、健康な人は少しゆるやかに30〜40グラムを目安とすればいいでしょう。

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では、食品に含まれる糖質の量をどうやって計算すればいいのでしょうか? これは、食品の成分表示を注意深く見るようにしてください。

表示内容はエネルギー量・糖質・脂質・たんばく質などです。1回の食事でとる糖質の畳も、この成分表示から判断すればいいということになります。

今はコンビニの食品にも成分表示がつけられるようになりました。だから読み方を知っておくと、いろんなところで役に立つのです。

炭水化物と表示されている場合は、「糖質=炭水化物-食物繊維」で考えでください。

注意したいのは、食品パッケージなどに書いてある「糖質」に似た言葉です。「糖質ゼロ」はそのままの意味で理解してよいのですが、「糖類ゼロ」という表記は注意が必要なのです。

なぜなら、「糖類」とは単糖類と二糖類のみを指すと法律で決まっているからです。しかし、糖質はそもそも単糖類と二糖類、多糖類、糖アルコール、人工甘味料の5っを総称した言葉です。ちなみに、単糖類はブドウ糖や果糖など、二糖類はショ糖(砂糖の主成分) や乳糖など、多糖類とはでんぷんなどのことです。

つまり、もし商品に糖アルコールや多糖類が含まれていても、法律では「糖類ゼロ」と表記してもよいことになるのです。

よって、「糖類ゼロ」と表記してあっても、「楯賞ゼロ」ではないことがあるのです。まぎらわしいですね。もっと注意したい言葉は「糖分」です。この言葉には法律がありません。ですから、メーカーによって自由な定義で使われていることが多いのです。商品によっては「糖分ゼロ」は「糖質ゼロ」ではないことがあります。ただし、「無糖」の表記憫は「楯賞ゼロ」とほぼ同じです。

糖質制限食をとるようになると、ご飯がないことに物足りなさを覚える人が多いようです。

しかし、これこそが炭水化物依存症なのです。糖質オフによって体質が切り替わると、たくさん食べたいという欲求自体がなくなります。しかし、体質が切り替わるまでは、糖質オフを続ける必要があります。

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そんな時の工夫として、メインのおかずに卵や魚介の缶詰、乳製品などをプラスしてボリュームアップをはかる方法があります。

これらを加えるだけで食べごたえのあるメニューとなり、物足りなさをカバーすることができます。ボリュームアップ以外の工夫としては、おかずの品数を増やして視覚的な満足感を演出することも考えられますね。おかずが増えることで食卓はにぎやかになりますし、より多くの栄養もとれるようになります。料理好きの人にとっては、レパートリーが増える楽しさや新たなレシピが増える楽しさを感じることができます。

おかずが増えると食費もかさみますが、そこにも工夫をしたいものです。たとえば牛肉よりも豚肉や鶏肉にする。このほうが懐にはよりヘルシーですね。

葉野菜も比較的安く、しかもビタミンなどの栄養素も補えます。ぜひ楽しみながらこの工夫を続けていただきたいと思います。

すべて自炊したり、奥さんにつくってもらうのは大変なので、適度に外食を組み合わせてもらって大丈夫です。外食できることも糖質オフの魅力です。

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