「皮をむく」のではなく「溶かす」缶詰ミカンの皮

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皮むきが比較的容易なでも、缶詰工場でいちい手でむいていたらミカンのl缶詰は、相当、高価なものになるだろう。では、缶詰ミカンの内皮はどうやってむいているのだろうか。「ミカンは水洗いした後、湯通し機に入る。蒸気か熱湯に1分間ほど漬け外皮をむきやすくするためだ。

次に、機械または手で外皮をむき、身割れといって一房ごとに離し、白色の裁維を除く。次に内皮をむくエ程に入るが、これはすべて薬品処理で行う。もっとも一般的に行われているのが、酸アルカリ併用法である。まず、1%前後の塩酸に約1時間漬けて内皮の一部をヌルヌルに溶かす。次に60度くらいに温めた0.5% 前後のカセイソーダに投入し、約30度で15~30分浸漬する。

内皮の大部分が剥げたときに水を加えて洗浄し、さらに数回水をかえて残った皮を洗い流す。

剥皮を終わったものはロールを使って自動的に選別して粒形をそろえ、缶に満たし蓋をせずに金網などの上に逆さに置いて、できるだけ水を落とす。つぎに糖液を注入する。糖は開缶時に糖度が15% 以上あるようにするために、ミカンのなかに浸透する分を考慮し、濃い目の糖液を注入する。

最後に密閉した後、約85度で約12分の回転殺菌を行って缶詰とする。最近では、シュガーエステルなどの界面活性剤やグリセリンも併用して、皮をむいた後の褐変防止、歩留まり向上、鮮度保持をはかっているところが多い。ところで、缶詰の原材料表示を見ても、これらの薬品名は表示されていない。なぜならば、皮をむくのに使われた塩酸(食品添加物に指定されている)はカセイソーダで中和されて、缶詰のミカンには残らないため、加工助剤といって表示は免除されるから。