がらがらへびの毒から強力な鎮痛物質を抽出
南米産のガラガラヘビの毒から、モルヒネの数百倍の鎮
痛作用がある物質を抽出して合成することに、富山大学和漢医薬学総合合研究所で成功した。ラットの実験では効果が3日以上持続し、飲み薬の麻酔に使える可能性があるという。共同研究を行える製薬会社を探し、新薬の開発をめざす。
ブラジルに生息するガラガラヘビは、運動神経を麻痺させる猛毒で知られるが、噛まれても激しい痛みは感じないという。
ブラジルでは1930年代に世界的な毒ヘビの研究機関として知られるブラジルのブタンタン研究所や富山大学で、ガラガラヘビの毒を分析。チームで、アミノ酸が14個つながった化合物が鎮痛物質と突き止めた。さらに、鎮痛効果を確かめるため、ラットの脚に重さをかけ、どれぐらい我慢できるか調べた。
ヘビの毒から抽出した物質を飲んだ群は飲まない群に比べ、はば倍の重さの痛みに耐えることができた。その効果は、1回口から飲ませただけで3〜5日続いた。
モルヒネで同じ効果を出すには、その数百倍の量が必要なこともわかった。モルヒネは、使う量を増やさないと効果が薄くなることがある。このへどの毒は量を増やさなくてもモルヒネと同じ効果が続いたという。
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