楽しみの時間をつくる

休むこと楽しむことがうつへのよう対策になります。楽しの時間を上手に作り出すためにはいくつかコツのようなものがあります。

うつ状態のときには、なんでもやり通そうとせずに、適度に自分を休ませることがたいせつです。しかし、ある程度疲れがとれてきたら、ただごろごろ横になったり、なにもせずにぼんやりしていないで、なにか楽しめそうなことに取り組んでみましょう。

私たちが以前に実施したある調査結果によれば、うつや不安などの精神症状と、楽しい気持ち、充実感、幸福感などの精神的な健康感が、あふる程度独立して増えたり減ったりしていました。

つまり、軽いうつがあっても、それなりに楽しい気持ちや幸福感を持つことができるということがわかったのです。これは、私たちが日常的に体験することです。気分が少し沈んでいても、友人と会って話すとそれなりに楽しい気持ちなりますが、友人と別れてひとりになると、また落ち込みが戻ってきたりもします。

仕事や家事を休んでいる人は、そんなときに遊ぶなんてみんなに、自分は怠け者だなどと思ってしまいがちですが、休むことも、楽しむことも、うつ状態へのたいせつな対処策なのです。

最近忙しくてなかなかできなかった趣味や楽しみを、もう一度やってみるのもいいでしょう。前はおもしろかったことが、さほどには感じなくなっているかもしれませんが、それでもあまり気にしないでください。

うつ状態から、一時的にそんなふうになっているだけかもしれません。今度はもう少しむかしを振り返って、どんなことで楽しんでいたかを思出して、挑戦してみるのもひとつの方法です。

日記や簡単な行動記録も役に立つことがあります。まず、実際にしたことを書いて、次に、楽しく思えたことになにか印をつけておきます。ちょっと楽しかったことは△ 、かなり楽しめたら○ 、すごく楽しければ◎ ということでもいいですし、10点滴点で点数を書き添えておいてもいいでしょう。

気分が落ち込み、つらい気持ちが増してしまうと、楽しかったことや充実した体験が思い出しにくくなることもあります。そんなときには、この記録を読み返して、楽しめたことを試してみることが、気分転換のきっかけになるかもしれません。

アルコールは控えるほうがいい

うつ状態の人がアルコールを気分転換の手段として、一種の「自己治療薬」的に用いるのをよくみかけますが、うつ状態での過度の飲酒は避けなければなりません。よく眠れないからといって、睡眠薬代わりにお酒を飲む人もいます。しかし、アルコールは抗うつ薬や睡眠薬の代わりにはなりません。

「気分を変えるために」とか、「よく眠れるように」などと、ある効果を期待して飲むお酒は、だんだんとその量も増えてしまい、アルコール依存の傾向も強まるでしょう。アルコール依存症はこちら

集中力も低下して、仕事の能率も下がります。ときには、周囲の人との人間関係にヒビが入ってしまうこともあります。ですから、やはりうつ状態のときのお酒は「ほどほどに」「ひかえめに」がよいでしょう。