フランス産より美味!国産養殖エスカルゴ

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

エスカルゴはかたエつむりのことで、フランス料理には欠かせない高級食材。さっとゆでた身を白ワインで煮て穀に詰め直し、にんにくとバターを入れて特製の焼き皿で焼くのが基本。その肉はサザエのような味がする。

とくに南フランスのブルゴーニュ地方に産するブドウの葉を食べて育ったものが珍重されている。

そのエスカルゴが、日本で養殖栽培されていると、聞いたら驚かされよう。三重県松阪市。ここにエスカルゴの栽培場がある。採卵、成育、出荷と、それぞれ50メートル四方はある建物で行なわれている。餌は木くず、葉っぱで病気予防の薬剤も使わない。養殖場の周囲はエスカルゴが逃げ出さないよう棚に電流を流している。以前、何万匹のエスカルゴが逃げ出し、大騒動になったからだ。

年間に600万匹近くがここから出荷され、フードチェーン店のメニューにのせられている。輸入もののエスカルゴは大半が缶詰めで柔らかいのに対し、国産養殖エスカルゴは粒貝のようなかたさがある。

エスカルゴ養殖業者に言わせると、「輸入物は何回も熱消毒をするから、味が悪いという。

実は、このエスカルゴ、将来、異常気象などで食糧危機に陥った際、日本の貴重な食料になる可能性がある。「カルシウムが食品の中でずばぬけて高いのです。しかも、雌雄同体で両方子どもを産むので、繁殖力も強いし飼育場所も取らない。

実際、旧ソ連のソユーズロケットでは、エスカルゴを宇宙食として持っています。ちなみに、このエスカルゴ、地震予知能力があるということで、地元ではちょっとした話題になっている。何でも、液状現象を予知するというのだ。まさに地震大国日本向けの食材である。世界中の食べ物を買い集める日本だが、エスカルゴを本場、フランスに輸出する日が来るかもしれない。

関連ページ