見た目の美しさを決める料理と器の比率
「食器は料理の着物」といわれるが、料理と着物のバランスが悪いと料理はおいしそうに見えない。お皿が隠れるほど料理をどっさり盛ったときも、逆に大きすぎるお皿にほんの少し盛ったときも、料理ばかり、お皿ばかり目立って食欲はそそられないものだ。
やはり、着物はきつすぎてもゆるすぎてもダメなのだ。料理にいい着物を着せるなら、まず気をつけたいのが「料理」と「器の余白」の比率。
お皿や浅い鉢に料理を盛る場合、料理と器の余白の比率は「6対4」が目安。「ちょっと盛る量が少ないかな? 」というくらいがちょうどいい。たとえ料理を多めに作っても、盛りつけるときは量を控え、必ず器の周辺に十分な余白を残すようにする。
使う器はついワンパターンになりがちだが、料理を引き立てる色、形、模様など、焔相性を考えてひとつひとつ選びたい。
面白い「カタチの法則」がある。素材が丸い形のときは角ばった形の器、逆に素材が角ばった形のときは、丸い形の器。あえて違う形を合わせることでバランスがよくなるのだ。料理と器の調和がとれると、作り慣れた料理でもぐつと洗練されて見えるから不思議。
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