もちろん日本で売られているミネラルウォーターのすべてが、ミネラル分のあまり入っていな
い水や、天然の水とは呼べないものばかりではありません。軟水が多いのは事実ですが、日本産のミネラルウオーターでも( ナチュラルミネラルウオータ⊥ に分類されるものの中に
は、水道水よりも豊富なミネラルを含んでいる水や、水源周囲の環境保全に努力している水、ミ
ネラルバランスを壊さないために非加熱のフィルター処理しかしていない水がたくさんあります。
それでも、まったくの天然のまま、人為的な処理が一切加えられていない水は、ヨーロッパの( ナチュラルミネラルウォーター) にしかありません。
それはなぜかといえば、ヨーロッパ(EU加盟国) のミネラルウォーター製造基準が、日本とは比較にならないくらい厳しいものだからです。
ヨーロッパにおける(ナチュラルミネラルウォーター) の条件を簡単に整理すると、以下の4つになります。
- 水源があらゆる汚染から完全に隔離されている地下水であり、また水源の周囲の自然環境がきちんと保護されていること。
- 飲み続けることで健康に好適な特性があることが、科学的、医学的、または臨床学的に証明されていること。
- 人体にとって安全な生菌が正常な範囲内で生きており、殺菌やミネラル分の添加など、あらゆる人為的な加工をしていないこと。
- 水が地下の水源から一切空気に触れることなくボトリングされていること。
これだけでも、日本のガイドラインとの大きな違いがおわかりでしょう。実は、
他にも「人体の健康に有益なミネラルを一定量保持していること」や「その含有成分や温度、および他の性質が常に安定していること」といった、複雑な条件が山ほどあるのですが、とくにかくヨーロッパでは「水源には一切手を加えない」ことを(ナチュラルミネラルウォーター) を生産する上での大前掟としているのです。
日本人の感覚では「殺菌しない生水を飲んで大丈夫なの? 」と考えるところですが、ヨーロッパ人にしてみれば、日本の殺菌したミネラルウオータl は「殺菌しなければいけないほど汚れた水なの?」ということになります。天然の地下水には体にとっていい作用をもたらす生菌も含まれていますから、無殺菌の「生きた水」でなくては本当の〈ナチュラルミネラルウォーター〉とはいえない、というのがヨーロッパの考え方です。
そのかわり、ヨーロッパでは水源と採水地の管理は徹底しています。たとえば〈ヴィッテル〉の水源では、その周囲6500ヘクタールを保護区に指定し、地上に建造物を建てるのはおろか、すべての地下活動も禁止して地下水を守っていますし、保護区内の農薬や化学肥料の使用すら認めていません。ここまでの水源管理をして、初めて無殺菌の水を商品として販売することができるのです。
キレイな水を維持するための努力が日本とは比較になりません。
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