ミネラルウォーター 種類

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先ほど、日本のミネラルウォーターは殺菌(または除菌) をしているのに対し、ヨーロッパ(EU 加盟国) のナチュラルミネラルウォーターは無殺菌のままである、と説明しましたが、厳密にいうと、ミネラルウォーター類は、その殺菌方法によって、以下の4 つに分類されます。
無殺菌ミネラルウオーター
加熱処理をはじめとするいかなる殺菌処理も、フィルターによる除菌処理もせず、地下の水源から汲み上げたそのままを、空気に触れることなくボトリングしているもの。一切の処理がされていないので、真の意味で「天然水」 と呼ぶことができる。ヨーロッパで製造されているすべての ナチュラルミネラルウォーターがこれにあたるが、日本にはこれに該当するものはない。
フィルター除菌ミネラルウオーター
加熱などによる殺菌処理はしていないが、セラミックや中空糸膜などの濾過フィルターを用いて、除菌処理をしたもの。
有害な雑菌を取り除いてあるのはもちろん、非加熱であるため、水に含まれるミネラルが減少したり水のおいしさの要素である酸素や炭酸ガスが失われることがなく、自然に近いおいしさが味わえる。ただし雑菌と同時に人体に有益な生菌も除去されてしまう。
非加熱殺菌ミネラルウオーター
加熱殺菌でもフィルター除菌でもなく、オゾン殺菌や紫外線殺菌といった非加熱の殺菌処理をしているもの。日本のメーカーで使用しているところは少ないが、アメリカではこれらの殺菌方法が最もポピュラーである。非加熱だけに水のおいしさは保てるが、その安全性に疑問を抱く向きもある。日本ではこの殺菌をした水はナチュラルミネラルウオーターとは認められない。
加熱殺菌ミネラルウォーター
日本の食品衛生法にある「85度で30分以上加熱するか、それと同等の熱量を加えたもの」という定めに従って殺菌したもの。日本で市販されている商品の多くが、この方法を採用している。
ただし実際の処理の仕方は各メーカーによってまちまちである。安全面では最も確実な方法だが、微量ではあるが水の中の酸素や炭酸ガスが失われ、ミネラル分が減少、変質する可能性がある。

あくまで衛生という観点からいえば、ミネラルウオーターの殺菌処理を否定することはできません。しかし、飲んでおいしく、また健康維持に役立つという点を考慮すれば、製造工程でのミネラルウオーターの処理は、なるべく少ない方が望ましいといえます。
ですから、飲むという目的であれば、加熱殺菌の水よりも、無殺菌、またはフィルター除菌のミネラルウォーターを選ぶ方がいいでしょう。しかし、炊飯や料理、またはコーヒーや紅茶をいれるといった目的に使用する場合は、結局、加熱をするわけですから、加熱殺菌をした水でも全く問題はありません。

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