トップセールスの努力「お客様の心をつかむ」

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今は商品で差別化するのがとても難しい時代です。誰もが欲しがる圧倒的な商品などなかなか生まれません。価格についても同様で、これだけ情報が氾濫し価格の比較検討が容易だと、価格差もすぐに埋められてしまいます。

では、何が購入の決め手となるかといえば、それは「空気感」だと思うのです。そもそもその商品が売れるかどうかは、「お客様の抱えている問題を解決できるか」で決まります。商品に違いはなくても、人はやはり、信頼できる人に問題を解決してもらいたいもの。だからこそ、この人は信頼できる、長くつき合いたいと思ってもらえる「空気感」を作ることが重要で、そのためには、お客様の視点に立った工夫を繰り返すしかないのです。

私は元々、人を驚かせるのが好きなので、ちょつとした工夫をいつも考えては、周りの人に驚いたり喜んでもらいたいと考えています。私は過去に発刊した書籍の中でそんな「ひと工夫」をいろいろと紹介してきましたが、時々読者の方から、「これはテクニックだけでなく、心の持ち方を書いた本ですね」という感想をいただくと、わが意を得たりの気分になります。私は、営業で大事なことは結局、感謝と愛情だといつも言っており、それなしには、どんな工夫も生きてこないからです。できれば、その奥にある考え方を理解したうえで、テクニックを使ってほしいと思います。

こうした感想をくださるのは、ある程度営業経験を重ねた方が多いようです。とはいえ、まだ経験の浅い営業パーソンが形だけ真似してもムダか、というと、そんなことはありません。かくいう私も、最初は「自分をうまく演出してやろう」というくらいの気持ちで、先輩たちの工夫を真似し始めました。そうするうちに、テクニックの奥にある大切なものに気づいていったのです。

たとえば、お辞儀の時間を長くしてみる。最初は形だけでも、お辞儀をしているうちに心の奥に温かいものを感じてくる。そこで「これは何だ?」と自分に問いかけてみると、「ああ、お客様に感謝するつていうのは素敵なことなんだな」と気づく。あるいは、靴べらを持ち歩き、実際にお客様の家で自分の靴べらを使ってみる。すると、「待てよ、靴べらまで持ち歩いているのに、靴が汚れているのはおかしくないか? 」と、それ以外のことにも気がつくようになるのです。ここで紹介する「ひと工夫」で、すぐに効果が出たり、お客様に喜んでいただけるとは限りません。それよりも、実践することによって自分の中に生まれる気持ちに気づくこと、それこそが優秀な営業パーソンへの第一歩だと、私は思っています。
  • かばんをハンカチの上に置く…地面に直接置くこともあるカバンの底は靴底と同じであり、お客様の家の中ではハンカチを広げた上に置くようにする。
  • 靴べらを携帯する…訪問先から辞去する際、持参した折りたたみ式の靴べらを使うようにする。
  • お茶を出してくれる人にお礼…訪問先の企業でお茶を出されたときは必ず「ありがとうございました」とお礼を言う。
  • お世辞は相手より長く…帰り際、あるいはお客様をお見送りするとき、お辞儀は相手より長く。
  • 香水はつけない…香水は人工的な香りなので、嫌いな人は多い。
  • 年賀状は手書き…丁寧に手書きをする
  • テーブル越しの名刺交換はしない…テーブル越しの名刺交換は絶対にせず、相手のそばまで行くようにする。
  • 社内でも腕まくりはしない…サンダルぱきで過ごしている「空気」は、お客様にも伝わってしまうもの。
  • 逆さまに文字を書く…説明中、資料に加筆するとき、相手の集中力を途切れさせないために、資料を見せたまま逆さまに文字を書けるようにしておく。
  • 名刺の裏にプロフィールを印刷