玄米に含まれる自然のビタミンの効力

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朝、目が覚めたときに何となくだるい、ときどき手足の先がしびれる、よく居眠りをする、神経の炎症がある、疲れやすいなどは、ほとんどビタミンB1不足の症状と言っていいでしょう。

ビタミンB12は成長を助ける成分と言われて、発育に不可欠のものです。また、皮膚を美しくするビタミンB6は、グルタミン酸と結合して脳の育成を助ける重要な働きをします。また、毒素を流し、酸化還元作用にも関係します。

さらにニコチン酸( ナイアシン)というビタミンは、ガンを抑制する作用があるのです。このビタミンを抗悪性貧血因子と栄養学者は言いますが、医師から見放されたガン患者が、玄米を食べることで治るのは、玄米の中に薬効成分があるからです。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨格を丈夫にする因子です。この頃、学童生徒の虫歯や骨折が多くなっていますが、歯や骨がもろいのは、白米食や甘いもの、コーラ、ジュース類のとりすぎが原因です。

干物にしても電気乾燥で、天日干しをしないのでビタミンDがない。それを解消するのに、歯をみがいたり運動をすればいいというものではありません。もっと本質的な食生活を改善する以外にないのです。

ビタミンE は、生殖ビタミン、または老化予防ビタミンとして注目されていますが、このビタミンEも玄米には豊富です。ビタミンEは、生殖機能を維持するものですから、欠乏すると生殖細胞の変質で、受胎不能や胎盤に障害ができ、流産の原因となったりします。

逆に不妊症で赤ちゃんができなくて悩んでいる人が、赤ちゃんができたケースも多くあります。十年以上もできない人にできたり、もう十人以上の人が、できないと思った子宝に恵まれています。

ビタミンFは脂肪代謝に関係が深い因子で、不足すると皮膚がカサカサし、排卵不全、血尿をおこすと言われています。以上の成分を豊かに備えもつ玄米はすばらしいと思います。

ビタミンB1だけ強化した強化米を食べても、科学的につくりあげたビタミンB1では、自然の恵みがあふれるものではありません。このいのちの差はどうしようもないのです。

このほかにも、白米の中にほとんどなくなっているミネラル、脂肪、蛋白質が多く含まれており、健脳食や、スタミナ食の第一にあげられる食品なのです。これらの成分のほかに分析に出てこない未知成分も、自然の食物にはあることを忘れてはならないと思います。

玄米のかわりに白米二合を食べる場合、どのくらいの副食をとらなくてはならないかを考えると、人間の胃袋におさまりきらない量となってしまいます。

牛の胃袋でも借りてこないと間に合わないでしょう。だからと言って、不自然な合成のビタミン剤やカルシウム剤に頼っていると、結石や胆石をつくつたり、血管硬化の遠因となつたりといろいろな現象が出てきます。

人間は所詮似たものはつくりますが、いのちを創造することはできないのです。よろいかぶと江戸時代以前の日本人は、玄米が主食だったので、重い鎧、兜で飛びまわれるほどのエネルギーをもっていました。

考えさせられることです。逆に、文明病といわれるガンそのほかの慢性病の増加は、農薬や化学肥料潰の白米をはじめとする、食生活の不自然化によっておこることもいなめません。しかし、玄米にも欠点があります。それはマグネシウムやリンが多く、カルシウムが少ないことです。これを補うために妙りゴマをすってかけて食べます。ゴマは香ばしく、カルシウムやビタミンB群も多く、良質蛋白質・脂肪も豊富で、細胞に活力を与えるので、精神安定の働きをする健脳食です。玄米と必ず抱き合わせに用います。

長続きするおいしい玄米の炊きかた

玄米食をはじめる場合、白米とは炊きかたが違うので、炊きかたがまずいと挫折してしまいます。おいしく炊けた玄米は、ふんわりとしたこくがあり、風味と香りが食欲をそそります。いちばん長続きするのは、圧力鍋で炊く方法です。しかし、上手になるまでには水加減、火加減、時間を研究することが大切です。

圧力鍋の場合土鍋の内鍋を入れて炊く
1合くらいを炊くなら、玄米1カップをサッと洗い、ざるに上げて水をきる。そして玄米と水1.1カップを釜めし用の土鍋に入れ、2~3時間つけておいてから炊きます。
圧力鍋の外鍋には水5カップを入れて火をつけ、沸とうしてきておもりがカタカタと動きはじめ、シューッという音がしてふき上げてきたら火を弱火にして40~50分炊く。そのまま蒸らすだけで、皮まで柔らかなおいしいご飯ができ上がります。
圧力鍋の場合直炊きの場合
玄米だけの場合の水の量は同量から1割増し。雑穀、豆を入れたときは玄米3カップとした場合、水は3.3~3.5カップに3時間くらいつけます(計るときは正確にするために、洗ったら1度ざるにあげる)。
急ぐときは心もち水を多めにします。水加減は新米か古米か、炊く量の多い少ないによっても違いますが、同量から1割増しくらい。炊いてみて好みの炊き方を研究しましょう。
まず、強火で沸とうするまで炊き、おもりが動きはじめたら火を弱め20〜25分炊く。火を止める前に十秒ほど火を強くしてから火を止め、十分おきに蒸気を抜き15分蒸らす。圧力鍋は種類も多く、電気釜なども出まわっています。鍋によって多少違いますから、いろいろ研究しておいしく炊いてください。
おいしく炊くコツは、水加減をきちんと計ることと時間と火加減です。幼児や老人は一度炒ってから同様に炊くと、外の皮も柔らかく食べられます。水加減を増やし、沸とう時間や弱火で炊く時間を長くすると、あっさりめのフワッとしたおいしいご飯が炊けます。
土鍋・鉄鍋・無水鍋の場合
土鍋や厚手の鍋などでもおいしくできます。2.5割増しの水に4~5時問つけてから火にかけ、沸とうするまで強火、あとはとろ火にして水がなくなるまで炊きます。火が強いとポロポロになるので、かたかったら途中水をさしてもかまいません。
水がなくなり、柔らかくなって、穴がプツプツあいたら火を強くして2~3分ほど煮て、きつね色のおこげができるくらいにします。歯が悪い方は一度空妙りしてから2.5~3倍の水で柔らかく炊くと良いでしょう。ふたは重いほうがおいしく炊けます。
電気釜の場合
普通の電気釜でも炊けるのがあります。この場合、半日か1日水につけておくと柔
らかく、ふっくら炊けます。炊くとき、玄米の中に1割くらいのハト麦を入れ、さらに黒豆、小豆、大豆、アワ、キビ、ヒエなども、ときにより入れて炊くとより良質になります(ただし、ハト麦・豆類は圧力鍋でないと柔らかくふっくらと炊けません)。

(玄米による食療法)玄米食が苦手な人への応用編

1分づき米、胚芽米を利用する

精米の度合によって、玄米に近いほうから2分づき米、3分づき米、5分づき米、7分づき米... とあります。5分づき米、胚芽米でも、白米よりはミネラル、ビタミンを残していますので、食べやすいものからはじめて、徐々に玄米に近づけてみてください。

胚芽米に押麦(精米していないもの) や押ハト麦、雑穀( アワ、ヒエ、キビ) を1割くらいまぜて炊き、すりゴマのふりかけをかけてカルシウム不足を補います。

これらの粒の小さい穀類は、松の実、ゴマ、ハスの実、ギンナン、落花生、カボチャの種、カヤの実、ヒマワリの種、麻の実など食用になる種実類と同様に、分析では仙叫てこない生命力をもっています。

脂肪分は多いが悪玉コレステロールを除く作用があるので、動脈硬化や高血圧予防の働きもします。蛋白質も多い。

ただ、動物性蛋白質と違ってアルカリ性でミネラル分も多いので、血液を汚さない長所をもっています。デンプン質のエネルギー化に必要なビタミンBlも多い。また、生殖に欠かせないビタミンE が、非常に多いのです。

不妊症だった人が玄米食やゴマ、木の実を食べて赤ちゃんに恵まれるのも、このビタミンEの働きが大きいのです。

ほかにも、日本人に不足しているビタミンが多くあります。松の実やアーモンドなどは、糖害を防ぎ、虚弱者を元気づけ、老人や妊婦の便秘に良く、たばこの吸いすぎによる害を防ぐと言われています。

カボチャの種など捨てる人が多いのですが、妙って殻を割って中の仁を食べると、せき、利尿、産前産後のむくみに良く効き、血圧も下げてくれます。

グルタミン酸が多いので脳細胞に活力を与え、頭の働きを良くします。ただし、植物の実や種は、虚弱者に力を与える精力剤となるものですから、食べすぎないよう注意しましょう。

玄米餅、アワ餅、キビ餅、ヨモギ餅などを利用する。

玄米は炊きにくくても、お餅になると意外に抵抗なく、しかも手軽に利用できます。玄米餅米粉で自家製でつくるのが最高ですが、自然食品店にも売っています。

玄米粉をだんごにしたり、オートミールのようにして食べます。春にはヨモギの新芽を摘んで草だんごにすると、おいしい主食になります。
小さい、かわいいおにぎり。

梅干し、ノリ、ゴマ、ユカリ、青菜漬などを巻いてつくつたおにぎりは、玄米嫌いの人でもつい食べてしまいます。みそをつけてフライパンに油をひき、コンガリと焼いてもよく、焼いてゴマみそをつけてもおいしい。

炊いた玄米を温かいうちに五平餅のようにすり鉢で少しついて、ゴマみそをつけてもおいしい。子どもの健康的なおやつとしても最適です。

玄米による食療法) パンやウドンも無漂白の粉が体に良い

小麦粉を使ったパン、ウドン、スパゲッティなども、玄米のようにもみがらをとっただけの全粒粉、または果皮や胚芽の一部を残した完全粉など、なるべく無漂白の粉を使った色の黒いものを食べましょう。

麦類にはビタミンB1・B2のほか、玄米には少ないカルシウムも多く含まれています。また、グルタミン酸といって頭の働きを良くする成分も多く、これらは胚芽、果皮、種皮などに含まれています。

小麦はパンの原料として大切なものですが、ふウドン、ソーメン、麩、加工した植物性の肉、そのほかにスパゲッティ、マカロニ、グルテンミートなどもつくられます。

小麦は主として、薄力粉(軟質) を料理や菓子用に使います。強力粉(硬質) は蛋白質が薄力粉より多く、パン、マカロニなどに利用され、用途によって使い分けられます。ウドンは薄力粉またはその中間の中力粉を使います。小麦の蛋白質は主として、グリアジンとグルテリンで、これを一括してグルテンと言います。加水分解するとグルタミン酸となり、これが頭が良くなるもとと言われます(化学調味料のグルタミン酸とは違います。これは頭を悪くします)。

頭脳は、ほかの組織と比べてグルタミン酸の含有量が多く、その特別の熱量源として消耗されるものと言われ、また、脳や神経の機能に必要なアセチルコリンの生産にもあずかるからです。

マカロニやパンにはこのグルテン質の多い強力小麦粉が使われますが、精白度が高く真白なため、栄養価は期待できません。ですから、十分に副食を考え、ゴマ、緑黄色野菜、ニンジン、ゴボウなど、根の野菜をとりいれてビタミン、ミネラルを補うような献立にしないと、バランスをくずすことになります。

パンでも精白した真白なパンより、ライ麦の外の皮を粉にしたふすま入りの玄米粉( フォールフィト)、玄米、ソバ、胚芽などが混入されたもののほうが、健康的なパンなのです。せっかくの酵母パンをわざわざ真白い粉でつくつている人が多いようですが、ふすま入りの内容の良い黒パンをつくったほうが、健康的でこくがあっておいしいのです。

麦飯は大麦を精白したもの、ひき割麦、押麦などをまぜたご飯です。子どもの頃、母は菱ご飯が健康には良いと言って、大鍋でひき割麦を煮てたくさんまぜた菱ご飯やヒエご飯をつくりました。

あの大麦を煮るときの麦独特の香りは、今もなつかしく思い出されます。しかし、この頃は農家でさえ、漂白したウドンや粉で、麦のぬけがらみたいなものを食べて体調をくずす人も多いから困ったものです。

精白や漂白しない丸麦や押麦は、ビタミンB1、E の王様で、脚気予防だけでなく、健康維持や神経の働きを正常にし、脳の働きを助ける優秀食品なのです。大麦の蛋白質中で特色のあるものはホルデインで、そのほかアルブミン、グロブリンなどを含み、これも小麦と同様にグルタミン酸を多くもっていますから、脳のためにも良い食べものとなるわけです。

また、繊維やフィチン酸も含むため、便通にも有効で、運動不足の人の消化も助け、高血圧を予防します。

細胞にも活力を与えます。大麦は白米に比べて消化が早いと言えます。白米50gの消化には1時間半かかりますが、麦飯は同時間に100gも消化されます。

蛋白質も脂肪もすぐれており、胚芽にビタミンEが多くて、若返りに良い、などと言う売り文句で胚芽抽などが高く売られていたりしますが、小麦や大麦そのものを食べると、これらのほかに分析に出てこない未知成分もたくさん含まれるので、バランス良く無理なく消化吸収されて、体の栄養となってくれます。ここにも見えない自然の力があります。

いのち満ちる食べものの尊さを知って、大切にいただきたいものです。ソバは、高冷の山地の荒地でもできるほど、生命力の強い植物です。しかも、こうした土地に育つものほど細胞がしまっておいしく、栄養成分も豊かで健康的です。この雑草性のたくましさが、食べる人の生命力となってくれます。できるだけ色の黒いものを選ぶようにしましょう。

ソバは優秀な蛋白質と、豊富なビタミン巧また動脈硬化を防ぐルチンを含み、血液をきれいにし、細胞に活力を与える健康的な食品です。ですから、真白いウドンよりソバのほうがどんなに良いかわかりません。

ときどき、ソバ粉でソバがきやお好み焼きなどつくっていただくことは、大変良いことです。ソバがきが、いちばん有効成分を失わない食べかたで、しかもソバの風味が生きた野趣豊かな味です。これは熱湯でかきまぜるより、とろ火の熱湯の中にソバ粉を少しずつ箸でかきまぜながら入れ、適当なかたさになるまでかきまぜながら落とし、最後に竹べらでよくこね、とろ火で少し蒸すようにしてよくこねていただくとおいしいのです。

ネギ、シソ、切ゴマ、クルミ、ノリなどの薬味に、コンプ、カツオぶしのだしのおいしいソバだれをかけていただく昧は格別で、病人などにはすばらしい力となります。

玄米による食療法 薬用にもなる玄米の応用食

玄米重湯
玄米を洗ってかわかし、これをきつね色に妙ります。米1合に水1升の割合で探めの土鍋でとろ火で炊き、3合ほどの重湯をとります。胃ガンや胃潰瘍の人、そのほか流動食の病人には、起死回生の思いがするくらい貴重なものです。離乳期の赤ちゃんに与える重湯もこのくらいの渡さでないと、体を養う力にはなりません。これは理想的な重湯です。
玄米重曹
玄米スープ
玄米を洗ってかわかし、きつね色に妙り、米1合に対して7合の水を入れおかゆに
炊きます。妙ると消化吸収が良いので、病人には妙ってからおかゆに炊くことが大切
です。妙ってあるのですぐ柔らかくなります。これを木べらで裏ごししたものが玄米スープです。弱って食欲のない病人、熱のあるとき、吐気のときにはいちばん良い食べものです。離乳食にも最適です。うすい塩味でいただきます。
玄米スープ
玄米クリーム
妙り玄米粉をノリを煮るようにして煮たおかゆのようなもの。離乳食としておかゆのかわりにあげると丈夫に育ちます。渡さは病状によって適宜にします。うすい塩味でいただきます。
玄米クリーム
玄米がゆ
妙り玄米に3倍の水を入れて沸とうしたら、とろ火にしてゆつくりと柔らかいご飯を炊きます。これにうすい塩味をしていただきます。歯の悪い病人でもこれならいただけます。豆乳をかけて食べても良い。離乳食にするのなら、とろとろに煮ると良いでしょう。玄米ポンセンベイをとろとろに煮ると、玄米より早く柔らかくなるので、急ぐときは助かります。歯が悪くて玄米を食べられないという人でもこれなら食べられます。
妙り玄米の小豆がゆ
玄米を洗ってかわかしてから、空妙りして6倍の水でおかゆに炊きます。このとき、小豆のかたゆでを入れて炊くとおいしくできます。腎臓や肝臓、そのほかの慢性病の人に大変効果的です。玄米がもたれるようなとき、食欲がないときなど、ときどきつくつて食べると良い。また、熱のある病人にも大変良く、うすい塩味か、または食べるときにゴマのふりかけ(妙ってすりつぶし、うすい塩味にしたもの) をかけるか、梅干しをそえると良いでしょう。
炒り玄米粥
黒炒り玄米
黒妙り玄米は、2~3時間かけて弱火でゆっくり真黒に妙ると、石のようにかたくなて噛むのにも骨が折れるほどになります。これを煎じてコーヒーのようにして飲むと、弱った体に活力を与え、細胞が働き出し、何も食べられなかった病人が食べられるようになります。それほどすばらしい力があるのです。
結核の人や、尿が出ず浮腫で苦しむ人が、黒妙り玄米の煎じ汁で危機を脱したことがあります。この頃は、この黒妙り玄米を粉にして売っていますが、これも病人や健康を保つための助けになります。
公害を流し、便通、利尿の通りを良くして老廃物を体の外に出します。この黒妙り玄米粉を茶さじ1杯入れて熱湯をさして飲むと、コーヒーのブラックのようでおいしくいただけます。甘くないとだめという人は、純粋なはちみつを少しだけ加えて甘味をつけると、おいしい飲みものになります。これを朝、晩一杯ずつ飲んでいると、体調を整えてくれます。
ただし、良いからといって飲みすぎないことです。本当に重い病人や、頑固で慢性の重い痛なら、黒妙り玄米そのものを煎じて飲んだほうが良いのですが、気長に続けるためには、黒妙り玄米粉の利用も良いと思います。
水分のとりすぎ、食べすぎなどで疲れがとれない、便通が悪いなどのときは、粉のまま大スプーン1杯くらい食べても良いでしょう。
黒炒り玄米
玄米餅
玄米餅、アワ餅、キビ餅などは最高です。毎日焼いてみそ汁にひとつずつ入れて食べても良く、主食にしても良い。血液を浄化し、毒素を流すので、虚弱者や慢性病者の薬になります。神経痛の人はゴマ抽でから揚げしてから仕立てるか、つけ焼きにします。つけ焼きは、せき、寝小便を治す特効があります。
玄米の餅米5カップ(自然農法で化学肥料、農薬など使用しないものが良い) に対して水4カップで約2時間ふやかし、これをそのまま圧力鍋で炊くと、少しかためのご飯ができます。
これを普通のお餅のようにつくわけです。少しばかりつくならこの方法でよく、すり鉢とすりこぎで手軽にできます。最初はすりばちを熱湯でよく温め、このご飯をとり、すりこぎをきねにしてつきます。このとき、量が少ないとすぐさめますから、すりこぎをぬらす水は湯にします。
また、さめないようにすりばちを温かくしてつくと、ぶつぶつのないおいしいお餅ができます。電気餅つき器がありますが、これだと電熱で成分がこわされることがありますので、病人のためには手でつくのがいちばんです。
米を水につけないで玄米餅をつくる方法は、まず、一度粉ひき器のようなもので租く粉にします。これに湯を注いでしっとりとさせ、かろうじて丸められるくらいにしめらせます。上新粉(米の粉)で餅をつくるときの要領です。
30分くらいして米が十分に水を吸った頃、丸めてせいろに入れて蒸します。そして同様につきます。このとき入れる湯の量が多いと、腰のないお餅になつておいしくありません。米と同量の湯です。新米なら米より少なめに入れます。
大量につくときは3日ほど餅米を水につけておきます。暖かい地方だと臭くなりますから、毎日水をかえます。とはいえ、ビタミンが流れてしまうので、水をかえないつきかたのほうが健康のためにはいいと言えます。
これをせいろで蒸して、臼でつきます。つきかたも白米餅の2倍くらいつかないとなめらかにならないので、よくつきこみます。もたもたしているとさめてしまいますから手早くします。
玄米の餅米が手に入らないときは、白米の餅米に玄米胚芽または小麦胚芽を1升に2合くらいまぜて、しめり気を適当につけ、普通の餅米のようにつきます。これで、白米餅だけに比べてずっと内容は良いものになり、消化も良くなります。
玄米餅は白米餅のように重くなく、お腹にもたれないで栄養になるので、虚弱者や長わずらいの病人、慢性病患者にはなくてはならない大事なものです。弱い人は夏をのぞいて毎日一個ずつ食べていると丈夫になり、粘り強いがんばりのきく人になれます。自然食品店にもあります。
玄米餅
玄米草餅
ヨモギを塩ゆでにします。このとき、重曹を入れるとヨモギのビタミンが破壊されるので、入れないようにします。これを水でサッとさましてかたく絞り、まな板の上でたたき切りにして、細かくベタベタにつぶします。これを玄米餅ができ上がった最後に入れて、なおよくついてまぜこみます。
少しばかりでは真青な美しい草餅にはなりません。1升の餅米には買いものかごに1杯のヨモギが必要です。これは虫くだし、便秘、貧血、冷え症、胃腸、肝臓、腎臓、神経痛、ノイローゼ、虚弱者、妊産婦の栄養、母乳をよく出すことや、慢性病、ガンなど玄米餅同様に使います。健康な人でもこれを食べると体が軽く、仕事の能率が大変良くなります。
玄米草餅

玄米はどんな体質の人が、どの季節に食べても、体質改善の効果を確実に現します。慢性病や病的症状は、体質の偏りによって生まれるので、どんな障害も生命力に満ちあふれた玄米を食べることで快方に向かうのは必然で、公害も流してくれます。

玄米がどれほどすばらしい力をもっているかは、白米と比較してみればわかることです。玄米と白米を成分的に比較した結果はこちらです。玄米の果皮と種皮は、脂肪、蛋白質、セルローズ(繊維素) などの大切な成分を含有しています。とくにセルローズは、それ自体では消化しにくい成分ですが、ほかの食物の消化吸収を助け、腸の働きを促進し、便秘を解消します。しかも、セルローズの一部は腸内細菌の作用を受け、ビタミンA・B1・B2・B6などに生合成されるという大きな効果があり、整腸作用を助け、病気を予防します。

とくにガンの予防、治療に大きな役割をはたします。また、糊粉層と胚芽には脂肪、蛋白質、ビタミン類、ミネラル、カリウム、マグネシウムなどが含まれています。とくに胚芽は、米の生命が宿っている最も重要な部分で、ビタミンA ・B1・B2・B6、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、ビタミンE などを含む天然の栄養素の宝庫です。

これにひきかえ白米は、大切な果皮も種皮も糊粉層も胚芽も除かれてしまい、ただカロリーがあるだけの胚乳がその主成分となっています。胚乳はほとんどデンプンですが、ミネラルもビタミンももっていませんから、燃焼した後、消化分解しない部分が残り、焦性ブドウ酸や乳酸という中間代謝産物を出します。

これらはこのままでは体に害を与える物質で、血液を酸性化し、いろいろな障害をおこします。ところがこれらの焦性ブドウ酸や乳酸は、玄米の果皮、種皮、糊粉層、胚芽などに含まれるいろいろな成分の作用を受けると、水と二酸化炭素にかえられてしまいます。玄米が健康的な食品で、白米とは本質的に違うというひとつの理由がここにあるわけです。

玄米を主食としてきた日本人ですが、最近の人は、玄米には農薬が白米より多く、ことに脂肪分は外皮に多いので危険だという懸念が多少なりともあります。

しかし、それは論理上のことであって、実際に食べてみての結果ではないのです。消化分解して力となる体の生理はどうかというと、白米より玄米のほうが公害物質を体の外に排出する率ははるかに高いのです。

玄米食を研究して、50年くらい玄米を食べておられる沼田勇医学博士は、玄米の場合フィチン酸やイノシトールという成分によって排泄作用が盛んなので、農薬のほとんどは体の外に排泄される。

白米は、そのほとんどが出されないで体内に残るから、危険度からいえば、外皮をとった無防備の白米のほうが危険だ、と結論づけています。

広島で原爆を受けた患者で、とても治らないと言われた方が、玄米菜食を忠実に実行され、見事に完治されました。もっとも、本当に大丈夫と自信がついたのは、5年後でした。

こんな方を私はまだほかに数人知っています。また、長崎で被爆した方で、玄米食をしていたのでその害を受けずに無事だった例もあります。

玄米の中には分析には出てこない生命のもととなる成分がたくさんあり、それを未知成分と言っています。これはひとつの例ですが、分析に出てくる栄養素の中で、最近とくに注目されだしたのがフィチン酸です。100 g中の玄米には240 mgのフィチン酸が含まれていますが、白米には四40 mgしかありません。フィチン酸は放射能物質、水銀、鉛などの重金属ともよく結合する性質があります。

フィチン酸はビタミンB群の中のひとつであるイノシトールと6個のリン酸が結合したもので、公害物質と結合して体の外に出す働きをします。

つまり、玄米菜食型の人ほど、これらの有害物質をほとんど吸収することなく排出しているのです。ところが、酸性で有効成分をぬきとった白米や肉、白砂糖、人工甘味その他、食品添加物入り食品を中心とした生活をしている人の血は酸化され汚れていますから、有害物質を排泄できず体内に残してしまいます。

それでも「好きなものを食べて自由に暮したほうが良い」と言う人は多いものです。しかし、それで頑固な便秘に悩み、年齢が進むとともに脳卒中、半身不随、心臓病で苦しむことになってしまいます。

こうした人々の大半は快便ではないのです。白米に肉や魚をたっぷり、卵、チーズ、ハム、そしておやつは白砂糖や人工甘味料をたっぷり使った和洋菓子などを好んで食べています。これでは快便に恵まれないはずです。

玄米には外の皮が残っているので繊維が多く、腸の働きを助け、腸内に宿便がたまるのを防ぎ、浄化作用があります。それに玄米を主食にすると、白米とは比較にならないほど安く上がって、しかも健康になっていきます。

玄米の中に含まれる成分の働きで代表的なものは、まずガンマオリザールです。これは、脳神経をよく働かせる、胞に活力をつける、内臓機能の働きを強める、毒物などを出すです。

次にイノシトールです。これは肝機能の強化、毒物、老廃物を排出する働きがあります。

次にフィチン酸です。これは、農薬や公害物質の無機の化学物質を結合して体に吸収させないで、体外へ毒物を出してくれます。

白米だとビタミン、ミネラル、蛋白質、脂肪などが不足します。それを補給するのは肉、卵、魚、ハム、くだもの。どうしてもお金のかかる副食を多くとることになります。お金をかけて健康で医者いらずならいいのですが、現実はその反対で、文明病があまりにも多いのです。お金をかけて体を弱くしているなど「愚の骨頂」というべきです。

それに輪をかけて、栄養が足りないと大変と不安ばかりが残り、体内に入れることを考え、ためこみがちです。枝葉を追い根を忘れると浮き草となり、それでは心は安まりません。大切なのは心の安らぎですが、この安らぎを失ったら、血液はにごり、神経を疲れやすくして、不健康のもとをつくっていくことになるのです。

玄米と白米の栄養成分の比較表です。

成分
玄米
白米
たんぱく質
7.4 g
6.8 g
脂肪
3.0 g
1.3 g
炭水化物
71.8 g
75.5 g
灰分
1.3 g
0.6 g
カルシウム
10 mg
6 mg
リン
300 mg
140 mg
1.1 mg
0.5 mg
ビタミンB1
0.54 mg
0.12 mg
ビタミンB2
0.6 mg
0.03 mg
ナイアシン
4.5 mg
1.4 mg
ビタミンE
10 mg
1.0 mg
カロリー
351 kcal
351 kcal

原点回帰ということで伝統的な日本食ばかりでしたが、日本食以外の
食材にも、優れたものはたくさんあります。

その代表である3つの食材にスポットを当ててみましょう。

  • オリーブオイル
  • トマト
  • にんにく

です。

お気づきですか? これはイタリア料理の三大食材であり、国旗のカラー(緑・赤・白) にも重なります。

玄米ごはんや根菜の味噌汁、漬け物などの日常食にもう少し彩りを加えて、もっと料理の幅を広げたい時は、これらを上手に活用するのがおすすめです。

なかでもオリーブ油は、酸化しにくい性質なので、サラダのドレッシングのみならず加熱調理にも適しています。質の高いエクストラバージン( 一番搾り) のオリーブ油を常備して、野菜を妙めたり煮込んだりする際に使うといいでしょう。質のいいエキストラバージンオリーブオイルは腸ストレス解消にも役立ちます。

煮込みにオリーブ油なんて意外かもしれませんが、これが美味しいのです!たとえば、タマネギとニンニクをオリーブ油で炒め、ニンジン、ジャガイモ、セロリ、ざく切りのトマト、きのこ類などをたっぷり加えて10分ほど着込むだけで、イタリア料理の定番「ミネストローネ」が簡単に作れます。寒い冬などは体が温まります。にんにくの香りが食欲をそそります。

ポイントは、トマトで煮込む際にオリーブ油を多めに振りかけること。煮込んでいくとスープと一体化してコクが出るので、肉や魚を入れなくても、塩こしょうだけで十分に味がまとまります。塩は少なめにすると素材の味がひきたちます。イタリア料理の場合、最後に粉チーズをかけると適度な塩分が加わり味の完成度が高まります。にんにくを炒めるときにわずかいいので鷹の爪を入れてもいいでしょう。

とろみとボリュームを出すために、1つかみの押し麦を加えてもいいでしょう。「オリーブ油・トマト・ニンニク」を活用した料理は、日本の食生活が欧米化するなかで広まったものです。

街なかのイタリアンレストランの数の多さを見ればわかるように、それだけ私たち日本人の口にあうのです。バターをたくさん使うフランス料理も悪くありませんが、日常食として考えた場合、イタリア料理のほうがなじみやすいでしょう。

その意味では、「日本にないものをイタリアが持っている」と考えてもいいかもしれません。最近は、オリーブ油をより大胆に使う「スペイン料理」も人気を集めるようになってきました。こうした視点で世界各国の料理を眺めていくと、その長所がうまく取り入れられ、食卓が豊かになるでしょう。食の欧米化というと、あまりいいイメージがないかもしれませんが、「いいところ」もたくさんあるのです。

ちなみにミネストローネは玄米を主食にしてもベストマッチです。玄米というとみそ汁がワンセットのイメージがありますがそんなことはありません。

ご飯&味噌汁で原点回帰

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主食である「ごはん」にこだわることが植物の力を見直す第一歩だとしたら、次のステップはいよいよ「微生物」です。

「微生物」とは菌、そう、「発酵食品のこと。ごはんとの組み合わせで考えた場合、大事なのは、やはり「味噌」でしょう。

こうじ味噌は原料である大豆、コメ、ムギなどを麹で発酵して作り、長期間発酵させるほど大豆のタンパク質の分解が進行して、腸と相性がいい食品に変化していきます。

味噌の驚くべき著効

タネ、つまり大豆に濃縮された栄養素が吸収しやすくなるほか、味噌のなかに棲みついた有用な善玉菌もー緒に取り込めるため、腸管免疫が刺激される利点もるでしょう。

伝統的な日本食は、これに糠漬け、たくあん、野沢菜のように発酵を利用した「漬け物」が加わります。植物のタネ(生命)であるコメを主食にして、大豆や野菜などの発酵食品(味噌汁・漬け物) が脇を固める、この組み合わせこそ、日本食のすごみなのです。

発酵食品は、その塩分量の多さが問題視されることがありますが、「塩分の摂りすぎは高血圧につながる」という明確な科学的根拠があるわけではありません。そもそも、製法によって塩の質が大きく異なる以上、ひとくくりにして「体にいいかどうか?」を論じること自体がナンセンス。

しかも、減塩にこだわりすぎるとあんばい料理の味加減(塩梅) がわからなくなり、味覚が鈍くなるという問題も生じます。

大事なのは塩分の量などではなく、「原材料の質」にほかなりません。味噌や醤油を選ぶ時は、必ず商品に表示されている「原材料」をチェックして、なるべくシンプルなものを選んでください。味噌は、「大豆、コメ、ムギ、塩」が基本原材料です。

添加物の多い味噌は、大豆を発酵させるところにパワーの源があるので、こうした発酵度の低い味噌は、腸と相性がいいとは言いにくい面があります。発酵は時間がかかるのが普通です。「1年以上熟成させたもの」がいいでしょう。味噌のほか、質にこだわりたい常備食は、オリーブ油、アマニ油、梅干し、梅酢、黒酢、もろみ酢、にんにく、自然塩、塩麹、味噌、昆布、しいたけ、煮干しです。

ご飯、味噌汁の食生活にかえて常備食を上手に使い回してその上で便秘が治らないときには体が冷えていないかよく考えてみてください。

下半身からくる冷えに注意

「米にこだわる」が質をあげる

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「これさえあれば元気になれる」という食材が身近にあることは、コンディションを整える大きな助けになります。そこに「毎日食べるもの=主食」の重要な意味があることを理解しましょう。

ですから、主食のコメにはこだわってください。水に浸ければ、ちゃんと発芽する「質の高い玄米」は、炊き上がりもふっくらで、じみとても滋味があります。

日本人はコメを主食にして数千年にわたり生き続けてきたわけですから、その重みをしっかり感じ、その原点であるコメから「植物の生命」をいただくことをもっと大切にしてみてはどうでしょう。

そのためには、高い意識で農業に取り組んでいる人を探して、個人単位でつながっていくことも必要になってきます。

もっと亭えば、そうした農家を応援することが必要。せめてコメや味噌くらいは、本気で「本物」を探してみましょう。

ビジネスシーンに置き換えれば、最も重視されるのは人脈でしょう。いかに優秀な人材を集めるか、多くの人がその点に腐心していると思いますが、それは「食べるということ」に関してもまったく同じです。仕事では人のつながりを大事にするのに、食べることになると、できあがった物ばかり見ていませんか?

おいしいかどうか、食べたいかどうかだけでお腹を満たすことは、商品の背後に人が存在していることを忘れてしまっているのと変わりありません。自分の体を養うことにも仕事と同じような情熱を持つことができれば、自分自身が培ってきた「人を見る眼」を活かすことができます。人とつながることで、植物たちとの関係も回復していけるはずなのです。

まるごと食べる習慣を

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では、どうしたら生物としての感覚を取り戻し、自らの生命力を高めていくことができるでしょうか?

「動物は、植物を食べて生きている」という原則を思い出せば、ポイントは、植物との関係の見直しであるとわかりますね。植物を自然に近い状態で食べることを、どのくらい実行できているかチェックしてみてください。

その1:「丸ごと食べられる」野菜の量を増やす。

サラダなどに使う葉物の野菜は、エネルギー源になる糖があまり含まれていません。光合成によって生み出うれた糖(養分) を摂ることが植物を食べる目的ですから、糖を多く含んだニンジン、大根、里芋、ごぼうなどの根菜をしっかり食べること。

その2:「白米のごはんを、玄米に変える」。

もし、難しければ、押し麦や雑穀( ヒエ・アワ・アマランサス・チアシードなど)を加えてみる。白米をやめたくない人は、粉物のパンや麺類を減らして、なるべくごはんを食べる。

コメやムギも植物ですから、広い意味では野菜の一種ですが、白米や白いパンはこの「丸ごと植物を食べる」という概念からは外れます。砂糖も、もとは植物ですが、自然な状態から遠ざかりすぎていて、ミトコンドリアで思うようにエネルギーにできません。「自然に近い状態= 丸ごと」を前提にすることで、こうした食べ方のルールがだんだんと明確になってくるでしょう。

その3:「質」を上げていく。

徐々に、無農薬・自然栽培の野菜や果物を選んで食べてみる。生で食べて美味しい旬の食材を取り入れていく。最初のうちは、「安全」「安心」といった基準を参考にしても構いません。それも結局はアタマで食べていることに変わりないわけですが、食事のあり方について考えるひとつののきっかけになるでしょう。

自然食について詳しくなったとしても、それが「正しい」とアタマで判断して食べているかぎり自然とは言えません。感じる世界は、「正しさ」とは別のところにあります。

自分が身につけてきた思考の癖に気づいて、この世界にあるものを善と悪、正しいと正しくない、体に良い・悪いといった二元論でとらえる不自然さに気づくことができた時、ハラの世界のスイッチが入ります。少しずつ感覚を磨いていくことで、あまり神経質になることなく食べ方を変えていけるはずです。

まずいものでは元気になれない

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すべての食べ物に固有の「生命」が宿っていることを考えれば、ほかの野菜や果物にも同じことが当てはまるはずです。

大事なのは、こうした視点です。玄米のように発芽させて判断することは難しいでしょうが、硬くてまずい玄米が市場に出回っているとしたら、同じように「生命力が低い野菜や果物」が出回っていたとしてもおかしくはありません。

多くの植物の生命力そのものが落ちてしまっている。それなら当然、それを食べている私たちの生命力も落ちていることになります。結局のところ、ここに大きな問題があるのです。

「病気にかからない」「体調が改善される」ことも、もちろん大事ですが、ヒトを生物の一員であると考えた場合、それ以上のものを欲求している自分がいるはずです。もっと快適に、周囲と調和しながら心地よく生きていきたい。もっと能力を発揮し、自分の可能性を広げていきたい。

自分の本心に従って、自分らしく生きていきたい。生物は食べることでエネルギーを生み出し、快を求めて行動し、増殖しながらここまで生き続けてきました。それが細胞それぞれに宿った「究極の本能」であることを、誰もが心の奥で感じているはずです。

食べることも、食べ物を求めて動くことも、不要なものを排泄することも、すべては「快」につながっています。そうした「快」を取り戻すこと、つまり生命力を回復し、高めていくことが「体が本当に望んでいること」であり、「食事」も、そのような生物に回帰していくアプローチの1つとして重要な意味を持ってきます。

大切なのは、「生命力」という視点であって、玄米菜食を取り入れるかどうかはその手段の1つにすぎません。精製した白米よりも未精製の玄米のほうが「タネ(生命) に近い= 生命力が高い」という言い方はできますが、あまりこだわりすぎると頭でっかちになり、逆に食べ物の生命は感じ取れなくなってしまうでしょう。

おいしい玄米、おいしくない玄米

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発芽と言っても、あまり芽が出てしまうとタネの栄養素が使われてしまうため、発芽玄米のごはんを作る場合、胚芽からほんの0.5ミリほど芽が出れば十分と言われています。

夏場なら半日、冬場でも一昼夜(10 ~12時間)水に浸すだけで、芽は自然と出てきます。もし、芽がなかなか出てこないなら、種の生命力が弱いということ。

「玄米ごはんは硬くてまずい」という話を耳にすることがありますが、もしかしたらそれは発芽もできない「生命力の低い玄米」だからかもしれません。そうであるならば、当然、消化にもいいはずはありません。

フィチンのガードも十分に解除できないため、無理に食べ続ければ慢性的なミネラル欠乏に陥いる恐れもあるでしょう。

そうした玄米は美味しくありませんから、そもそも食べる意味があるのかという話になりますね。しっかり発芽する「生命力の高い玄米」であれば、栄養価が高いのはもちろん、タネの持っている硬さが除かれてふっくら柔らかく炊き上がり、味わいも増してきます。

圧力釜や土鍋などにこだわらなくても、「玄米モード」のついた炊飯器で十分美味しく炊けます。最近は、炊飯の過程で玄米を発酵させ、消化レベルを高める「酵素玄米」を取り入れる人も増えています。専用の炊飯器で手軽に作れるようですから、試してみるのもいいでしょう。

玄米が炊ける炊飯器はこちら。

玄米を発芽させる意味と必要性

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物を食べたり、飲んだりするときに「生命をいただく」というのはよく言われることですが、これは何やら抽象的ですが、「生命= 発芽するもの」と考えるとイメージしやすくなるかもしれません。つまり、食べ物が生命であることを確認する一番わかりやすい方法が、「タネを発芽させる」ということ。でも、タネに「生命」が宿っているのはわかるとしても、それを体に取り入れることなどできるのでしょうか?

ここで考えたいのは、玄米とフィチンの関係です。玄米には豊富なミネラルが含まれていますが、それはほかの生き物のために用意されているのではありません。タネ自身を育てるためです。そして、タネが硬い殻におおわれているのと同様に、ミネラルも簡単に外敵に奪われてしまわないように、フィチンという物質でガツチリとガードされているのです。

玄米をただ炊くだけでは、このガードは十分に解除できません。また最近では、玄米に含まれるアブシジン酸という発芽を抑制する物質が、体内ではミトコンドリアの働きを阻害する毒になる点が指摘されています。こちらもただ炊くだけでは毒性はなくなりません。

つまり、玄米がいくらミネラルが豊富であっても、それが吸収できるとはかぎらず、害になる恐れすらあるわけですが、対処法はあります。玄米をほんの少し発芽させると酵素が働いて、フィチンのガードが自然と解除されるほか、アブシジン酸の毒性も除去されるのです。ガンマ面白いことに、こうして発芽させた状態の玄米は、ギヤバ( γアミノ酪酸) のような栄養素が増えることもわかっています。

発芽した以上、タネの生命力が増しているのは当然のことであり、それは玄米に含まれる栄養素にもハッキリと反映されます。もちろん体にもプラスに働くでしょう。間接的ではありますが、「生命力の高いものを食べることが、生命力を高める」ことになるわけです。