震えるような名前の「劇症肝炎」

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医療関係者が何より恐れるのが「劇症肝炎」です。そのネーミングからしてコワイ感じがするのですが、これはもっとも重い急性肝炎のことです。

医師がB 型肝炎ウィルス保持者の手術をしていて、あやまって針を自分の手に刺してしまい、その後、突然危篤状態になるというケースがかなりの数あるからです。

劇症肝炎の死亡率は約8割と非常に高いのです。A型だのB型だのC型だの、近ごろ肝炎の話題が多いのですが、これはウィルスの種類のことです。

肝炎のほとんどが、このウイルス感染で起きます。特にB型は伝染力が強く、1滴の血液で数人が感染してしまうほどです。

B型肝炎ウィルスの感染ルートは主として血液や体液ですが、以前最も問題視されていた出産時の母子感染は、国家レベルで予防が行われ、現在はほとんど見られなくなりました。

しかし、母子感染予防が行われる前に生まれた子供たちはB型ウィルスに感染しているのです。彼らは「無症候性キャリア」と呼ばれ、ほとんどが肝炎を発症することなく普通の暮らしをしています。

ところが、彼ら、あるいは彼らから感染した人の中にはまれに急性肝炎を起こすことがあり、そのうちの約1% が、さきほどの劇症肝炎という不幸に見舞われます。

またC型ウィルスによる急性肝炎からの移行も多いのです。というのも、劇症肝炎の症状は目まぐるしく変わります。最初、全身の倦怠感、高熱、黄疸、腹水(腹部の臓器(たとえば胃や腸)と臓器のすき間にある液体のこと。普段でも30~40ミリリットルはあるのですが、肝臓や腎臓の病気などのときは、数リットルにも増えて、おなかがふくれることがある)、紅茶色の尿、刺激性のある口臭などがあり、そのうち歯茎からの出血、悪寒、嘔吐などが続き、さらに意識障害が出て、ついには昏睡状態に陥ります。

とにかく早期発見、早期治療以外に道はないのです。また、身内に肝炎患者のいる人、過去に輸血を受けたことのある人などは、自分がウィルスのキャリアかどうかを調べておいた方がよさそうです。

しかし、たとえウィルスが見つかっても必要以上に心配しなくていい。というのもB型ウィルスの保持者は世界に約2億人いると推定されるが、そのすべての人が肝炎になるわけではないのです。むしろ大多数が健康のまま過ごしているという事実もあるのです。

劇症肝炎 | Condition
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