気分障害の分類、躁とうつについて

うつ状態も躁状態も気分の変動の一種です。このような気分の障害として現れる病気がいくつかあり、うつ病もその中のひとつとして考えられています。

「DSM-Ⅳ-TR」では精神疾患を大きく17種類に分類していますが、うつ病はそのなかの「気分障害」という分類に含まれます。

気分障害というのは、気分の変調が症状の中心となっている病気意味で、うつ病のほかに、いわゆる操うつ病(現在は双極性障害と呼ばれています) があります。

気分障害は、双極性障害とうつ病性障害に大別されます。うつ状態とは逆に、非常に気分が高ぶるとともに活動性も増して、いまの自分はなんでもできると思ってしまうような状態を「躁状態」といいます。この躁状態とうつ状態が交互に現れる病気を、以前は操うつ病といっていましたが、いまは双極性障害と呼んでいます。

躁状態が強くなりすぎると、どんどん気持ちが大きくなって周囲の人とのトラブルが絶えなくなったり、借金をしてまで危険なビジネスや大きなギャンブルにのり出したりします。

このような状態では、生活を破壊してしまうおそれもあり、入院を考えなければなりません。このように入院が必要なほどの躁状態が現れる状態を双極Ⅰ型障害、そこまでは至らない状態を双極Ⅱ型障害、それほど強くない操とうつを2年以上繰り返している場合を気分循環性障害と診断しています。

うつ病性障害では、9 つの基本的な症状のうち、Ⅰ 抑うつ気分かⅡ 興味や楽しさの喪失のどちらか(両方でもよい) を含む5つ以上の症状が2週間以上続いていて、本人がとても苦しんでいたり、仕事や生活に支障が出ているような状態を、大うつ病性障害と診断します(これが通常「うつ病」と呼ばれる状態です)。

また、それほどの状態ではない軽症のうつ病を小うつ病性障害、それがほぼ毎日にように2年間以上続いていて、本人につらい気持ちがあり、仕事や生活にも不都合が出ている状態を、気分変調せ性障害と呼んでいます。

気分障害の分類

双極性障害
(躁症状がある)
双極Ⅰ型障害 入院が必要なほどの強い躁状態
双極ⅡⅠ型障害 比較的軽度な躁状態
気分循環性障害 軽度の躁症状とうつ症状を繰り返し、それが2年以上続いている状態
うつ病性障害
(うつ症状のみ)
大うつ病性障害 「抑うつ気分」か「興味や楽しさの喪失」を含む5つ以上の症状が2週間以上続いている、症状の強いうつ病(一般的にうつ病と呼ばれる状態)
小うつ病性障害 大うつ病性障害の診断基準を満たない、症状の軽いうつ病(軽症うつ病)
気分変調性障害 軽いうつ症状が、ほとんど毎日、2年以上続いている状態