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中身と衣がぴったりくっつているのは「とんかつ」

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「コンビニなどのトンのトンカツばなぜ、いつまでも型崩れしないのか?」疑問をもっている方もおられると思う。答えは簡単で、種と衣が剥がれてしまうと商品価値がなくなってしまうため、食品添加物の糊料などを衣に加えたりしているのである。

添加物の力なくしてはとても出来ない。2年ほど前、東京臨海部市のビッグサイト国際展示場で「明日の食を創造する技術者の祭典」と銘打った第1回国際食品素材/添加物展・会議が開かれた。大手食品メーカーをはじめ添加物メーカーがずらりと参加したが、当然のことながら、どこも食品の新技術を競い合っていた。

トンカツの型崩れに関しても、ある食品メーカーが、てんぷら、フライのバッター用でんぷん「○×バッタースターチ」なる新製品を展示していた。バッターというのは、「小麦粉、牛乳、卵などを水でこねて混ぜたもの」という意味。つまりコロッケやカツの衣のことで、業界用語の「トコ」を指す。

製品のパンフによると(種と衣が驚くほど結着し、今まで生じやすかったはがれや食感を一挙に改善する全く新規な製品であるとパンフにはある。原料はコーンスターチだけが記してあるが、タピオカ(キャッサバの塊根からつくったデンプン)も使用している。

てんぷらやフライは、小麦粉を使うものだと思っていたが、コーンスターチとは驚いた。そのほか、糊料とポリリン酸塩を利用して型崩れを防ぐ方法もある。フライのタネ(素材)にグアーガム、ローカストピーンガムなどの糊料で処理した後、ポリリン酸塩を添加したバッター液(トコ)を付着させ、次にパン粉付けをする。そうすると、ポリリン酸塩の効果で粘度が安定し、フライ後の揚げ色がきれいになり、サックリ感も強くなる。サックリ感が見事すぎるフライは、ポリリン酸塩が添加されている可能性が高い。