サラダ、サンドイッチ、寿司ネタと、広範囲な食品に利用各打ているカニかま。、イシスタントラーメン、レトルトカレーと並び、戦後の食品「3大発明」と称されている。カニかまとは、カニ風味かまぼこの略称で、コピー食品の代表例。
本物のカニが原料になっていると信じている人は、もうはとんどいないだろう。しかし、最近は少々、様相が変わってきた。加工食品メーカーの社員はこう説明する。「カニかまが登場したのは昭和48年で、一見するとカニ足肉でしたが、食べるとかまぽこそのものでしたね。というのも、カニのように見せかけるために合成着色料で色をつけ、合成香料を入れるだけでしたから。原料もスケソウダラとでん粉が主でしたが、最近は、実際にカニを原料に使っている製品も出国るようになってきています。カニかまの主原料は、30数年前も現在もスケトウダラやイトヨリダイの冷凍すり身で、原材料に占める割合は50~70%。残りはデンプン、食塩、砂糖、植物油脂、食品添加物、カニエキス、カニ香料、水、卵白というのはあまり変わらない。
カニ足肉の繊維のような特徴は、すり身を焼き、シート状にした後、機械で切れ込みを入れ、それを巻き付けるようにして兼ねていくことで出している。その後、カニ足専用高速裁断機で裁断していけば、カニかまの出来上がり。
前出の食品メーカー社員がいうように、最近は、カニを原料に使っているカニかまも出回り始めているが、全体の3%前後という。ただ、カニを原料にしているとはいえ、どんなカニを原料にしているかは企業秘密。タラバガ二や毛ガ二など食用のカニを原料にしていれば採算はとれない。カニには非食用の安価なカニがたくさんあることを忘れてはいけない。